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ー暮らしやすさを高めるバリアフリーリフォームの基本と進め方ー

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バリアフリーリフォームが必要とされる理由

バリアフリーリフォームとは、高齢者や身体に不自由がある方だけでなく、家族全員が安全で快適に暮らせる住まいへ整える工事のことです。年齢を重ねると、これまで気にならなかった小さな段差や浴室の滑りやすさ、廊下の暗さなどが転倒やけがの原因になります。また、介護が必要になってから急いで工事を考えると、生活動線や介助のしやすさまで十分に検討できない場合があります。そのため、元気なうちから将来を見据えてリフォームを行うことが大切です。

バリアフリー化の目的は、単に段差をなくすことだけではありません。立ち上がりや移動の負担を軽くし、できるだけ自分の力で生活できる環境をつくることも重要です。自立した生活を続けやすくなれば、本人の安心感につながるだけでなく、家族の介助負担も抑えられます。子どもがいる家庭では、つまずきや転落の防止にも役立つため、幅広い世代にメリットがあります。さらに、室内の危険を早めに減らしておくことで、急なけがや体調変化が起きたときにも落ち着いて対応しやすくなります。現在の困りごとだけでなく、数年後や十数年後の暮らし方を考えながら計画することで、長く使いやすい住まいを目指せます。

バリアフリーリフォームでよく行われる工事

バリアフリーリフォームで代表的なのが、床の段差解消です。玄関、廊下、和室、洗面所などには、数センチ程度の段差が残っていることがあります。小さな段差でも足が上がりにくくなると転倒の原因になるため、床の高さをそろえたり、緩やかなスロープを設けたりします。床材を滑りにくい素材へ変更する工事も効果的です。特に水にぬれやすい洗面所や浴室では、滑りにくさと掃除のしやすさを両立できる素材を選ぶと安心です。

手すりの設置も多く行われます。玄関の上がり框、廊下、階段、トイレ、浴室など、立ち座りや方向転換が必要な場所に取り付けることで、身体を支えやすくなります。ただし、使う人の身長や利き手によって適した位置が異なるため、一般的な高さだけで決めないことが大切です。そのほか、開き戸を引き戸へ変更する工事、廊下や出入口の幅を広げる工事、足元を照らす照明の追加などもあります。室温差による負担を減らすため、断熱性を高めたり暖房設備を整えたりする工事も、暮らしの安全性を高める方法の一つです。車いすを使用する可能性がある場合は、通路幅や扉の開閉スペースまで考慮し、家の中を無理なく移動できる設計に整えます。

場所別に考えたいリフォームのポイント

玄関は外出時に必ず通る場所であり、段差が大きい住宅では上り下りが負担になります。手すりや腰掛けを設置すると、靴の脱ぎ履きや立ち上がりが楽になります。車いすでの出入りを想定する場合は、スロープの勾配だけでなく、玄関前で方向転換できる広さや雨の日の滑りやすさも確認しましょう。廊下や階段では、連続した手すりを設置し、夜間でも足元が見えるように照明を工夫すると安全性が高まります。

トイレは立ち座りや衣服の着脱が必要になるため、身体への負担が大きい場所です。便器の横に手すりを設けるほか、介助が必要になることを想定して出入口や室内の広さを確保すると使いやすくなります。浴室では、出入口の段差解消、滑りにくい床、またぎやすい浴槽、浴室暖房などを組み合わせると安心です。浴槽の形や高さは、入浴する本人だけでなく、介助する人の姿勢や動きやすさにも影響します。洗面台やキッチンは、椅子や車いすに座ったまま使える高さや足元の空間を検討します。すべてを一度に工事するのが難しい場合は、転倒リスクが高い場所や毎日使用する場所から優先すると、効果を実感しやすくなります。

失敗を防ぐための計画と業者選び

バリアフリーリフォームを成功させるには、見た目や費用だけでなく、実際の生活動作を確認することが重要です。例えば、手すりを付けても握りにくい位置では十分に役立ちません。工事前に、本人がどこで立ち止まり、どちらの手を使い、どの動作に不安を感じているのかを確認しましょう。家族だけで判断せず、本人の希望を聞くことで、使いやすさと安心感の両方を高められます。将来、歩行器や車いすを使う可能性も考え、家具の配置や通路の広さまで確認しておくと安心です。

業者を選ぶ際は、バリアフリー工事の実績や提案力を確認します。希望した工事だけを行うのではなく、生活動線や介助方法を踏まえて提案してくれる業者が望ましいです。見積もりでは、工事内容、使用する材料、追加費用が発生する条件を確認し、不明点を残さないようにします。完成後の使い方や保証、点検への対応についても事前に聞いておくと、工事後の不安を減らせます。複数の業者から見積もりを取り、金額だけでなく説明の分かりやすさや対応の丁寧さも比較しましょう。介護保険や自治体の助成制度を利用できる場合もあるため、申請時期や対象工事について工事前に確認することが大切です。

将来を見据えたバリアフリーリフォームの進め方

バリアフリーリフォームは、現在の不便を解消するだけでなく、これからの暮らしを守るための住まいづくりです。まずは家の中を歩きながら、段差、滑りやすい床、暗い通路、つかまる場所がない箇所などを確認します。朝や夜、入浴時など、時間帯や場面によって不便さが変わることもあるため、日常生活の流れに沿って点検することが大切です。本人と家族で困っていることを書き出し、危険性と使用頻度を基準に優先順位を決めると、必要な工事が整理しやすくなります。

計画を立てる際は、今すぐ必要な工事と将来に備える工事を分けて考えましょう。例えば、手すりを設置する壁に下地を入れておけば、必要になったときに追加しやすくなります。扉を交換する際に開口部を広くしたり、床を張り替える際に段差をまとめて解消したりすると、後から別々に工事するより効率的です。家族構成や身体の状態は変化するため、設備を固定しすぎず、後から調整や追加がしやすい設計にしておくことも大切です。安全性を高めながら、家族の生活スタイルや住まいのデザインにもなじむ方法を選ぶことが、満足度の高いリフォームにつながります。無理に大規模な工事を行うのではなく、必要性を見極めながら段階的に整えていくことも有効です。

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